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【朗読】〔ある雪の日に…… 〕シリーズ1 < カリン・ティーの香り >【オリジナル・ファンタジー短編小説】
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2021/12/30

以前、自分で書いた稚拙な、そして手前味噌な短編小です;;
最後までお聴き頂けると幸いです。

もし、読んでみたいと思われた方は、
以下の文面を最初から読み上げていただくことと、
タグ 『 #ある雪の日に 』か『 #カリン・ティーの香り 』のどちらか、
もしくは両方を付けていただいて投稿されることをお願い致します。
そうすれば、私も拝聴しに伺わせて頂けますので(^ ^∥
又その旨をご一報いただけるならば、さらに喜びます(^^♪

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オリジナル・ファンタジー短編小説
〔ある雪の日に……〕シリーズ1
<カリン・ティーの香り>
作 :Micko(みこねー)

キラキラと輝く新雪の風景を窓ガラス越しに
私は ぼんやりと眺めていた。

脳裏のどこかで 
小さい頃の…… 
外ではしゃいだ頃の……
自分の姿を想い浮かべていた。

誰一人として まだ足を踏み入れていない 
美しく光る雪の結晶が重なりあって出来た 
真っさらな雪の上を
申し訳無さそうに一足ずつ くっきりと 
小さな足形を付けるように、
何処へ行くでもなく 白雪(はくせつ)のある限り 
果てしなく歩き続けていた……
……ただ 雪音だけを響かせながら……

そうやって いったい どれだけの時間(とき)が
過ぎたのだろうか……
……いったい 何処まで来てしまったのだろうか……
そう考えながらも 白雪の上を歩き続けて行く私に 
周りのあまりの静けさが影響してか
心細さが沸いてきた。

そして その自分をとっても弱く
小さな人間に感じはじめていた。

歩いて来た方を振り返って見ると
家並みの姿は何処にもなく
ただ 無邪気に成りあがって出来た
無数の小さな足跡と
叱責するかの様に私を覗き込む……
雪の重みで頭を垂れ下げた……
小高い木の群れだけが 視界にあった。

その木々の天辺を見上げると 往々にして悲しげな空が 
分厚い雲をまくし立てて 私の目に覆いかぶさってきた。
その雲の隙間から 一筋の陽光が差し込んだ。
その光線で目が眩んだ瞬間 重たい雪の塊が
どさりと頭上に落ちてきた。

一瞬その雪の塊を 冷たい と思った筈なのだが、
その雪は まるで
子猫の腹毛の様に柔らかく 暖かだった。
その安堵する心地良い感触を失うまいと…… 
できるだけ長くその時間を稼ごうと……
私は身動きせずにじっとしていた。

果たして その状態で
どれだけ居た事だろうか……
……ふっ、と かすかに目を開き
軽く頭をもたげ 前方を見上げた。
私の目には 先程の新雪を眺めていた窓と
自分の頭から すっぽりと被されていた
分厚い真っ白な毛布が映っていた。
「あぁ……夢か。
 いつの間にか眠っていたんだな……」

もう一度 窓の方に目を向けると
眠りこける前と違って 月の明りで
外はぼんやりと青白く見えていた。

気付けば 部屋の奥から聞こえてくる
和やかに笑う家族の声と
安堵に満ちる
ほのかなカリン・ティーの香りとが
私を誘っていた。
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