中島敦著
山月記 より
編集 ねこつう
読んでいて、小さなプライドを守るために、暗い方へ思いつめてしまう主人公が、他人ごとのように思えませんでした。
私は、李徴のように成績がいい人ではないですが……
芸術を求めて異常なことが起きる。
古今のうまくいかないクリエイターたちが「他人事のように思えない」という内容だったからこそ、こんなに小難しい言葉遣いなのに、教科書にまで載るようになったのかと思います。
拙い朗読ですが、楽しんで頂けたら幸いです。
※
脱線しますが、山月記に袁という人物が「嶺南」に向かうという記述が出てきます。これは、嶺南山脈という山岳地域で
拙作「辺境の花嫁」
https://hear.jp/sounds/P9WakQ
に出て来る洗冷珠というキャラが活躍した地域です。
洗冷珠が活躍した時代は、古代中国の「隋」が衰退して滅亡する前の混乱期。
山月記は「隋」の滅亡・混乱期からきちんと統一されて平和になった「唐」の時代です。
隋書列女伝の記述にあるのですが洗夫人(洗冷珠)は、隋から唐への転換期で、大河ドラマ並みの厳しい運命に翻弄されますが、唐の時代まで生き延びました。
当時の都、長安から、相当な距離があり、何か政治的に重要な要件で、洗冷珠の子孫たちに、袁は会いに行っていたのかもしれません。
■BGM(敬称略)
FREE BGM
DOVA-SYNDROME
氷雨
稿屋 隆
■SE(敬称略)
Senses circuit
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虎(トラ) 鳴き声 吠える -ガオー
On-Jin ~音人~
■効果音ラボ
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馬の足音など