『酔狂と不死の美女』〜韻踏みお伽噺〜
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2021/05/31

本家様 https://hear.jp/sounds/Hp9TSw
片二重さんの方は解説を入れてくださっています。

※ 本を読みながら、お楽しみください。

〜コメント〜
片二重さん作「韻踏みお伽噺」と言う新ジャンルに於ける、迫り来る言葉の波、妖さあるや地の文と台詞に世界に一瞬で引き込まれました。

韻を踏むところ、感情を入れるところ、
言葉の奔流を出すところと、
自分なりに分けて、やらせて頂いています。

滑舌や読み解き等も面白いので、是非やられてみてはいかがでしょうか?

※ちなみに蔵に入ったモノも読み間違い解釈違いこそあれ雰囲気は良かったので、聴いてみたい方がいらしたらお送りします。

一部、やっぱり読み違えている所がありました。片二重さんゴメンなさい。

〜以下、本文〜
語り部:むかしむかし。once upon a timeじゃ難しい不可視の異界に仏(ほとけ)、阿僧祇(あそうぎ)のほとり。赤きアトリ小鳥遊(たかなし)やと慕(したわし)い不死の美女がひとり。

語り部:咲き誇りし五月雨帰(き)し、晒し襦袢(じゅばん)肌に吸い、粋にゃ遠いが扇情かと衆人環視、さもありなんと傘法師。双眸(そうぼう)朱銀(しゅぎん)の照り、その女人非ずにつき。奇しくもなき九鬼氏(くきし)その因果なし。

語り部:のち晩秋に来たり面妖な酔狂、傾国の鼻筋をば甚だしいと消息なき装束稲荷の歩み。対の傘に次はあるか月も目伏せ罪麗し、婀娜(あだ)に心得、夜襖(よぶすま)沈むほとり至り。

語り部:草木かげると火垂る灯(ひ)とも呼べぬ空魚散り、それ人呼ぶところあだなすもの。

酔狂:「やい、白き肌の後ろ姿、素人目にも史上の美貌とみた。いざ面向かい堂々と双方運命的遭逢をば」

美女:「なれば灯篭を明星に方々と巡らせ首(こうべ)を冷ませ。その高揚の慕の情には剣吞を感ず」

語り部:その美女、冷酷に対するEye,sに合図。舌なめずり酒の肴に焼け野原拓くような日が暮れようが彼岸に入りびたり日がな立ち尽くすような生き様に香(かぐわ)しき。酔狂目を細め、エスプリありと品定め、羽振りのない時雨まで。

酔狂:「つれないが多弁、邪悪には見えん。一夜でよい、いや、一刻の宵でよい余に世回りし閃き火花散り今が故」

美女:「不可解ではないか人間。稚気が抜けぬ血潮を知己として契ることはできぬ。我は人ではない、惚気にたぶらかしに訪れや呪いをば侍(はべ)らかせて蓮の花へ作り変えたのは一人ではないのだ」

酔狂:「まだ拒むか終わるな逢魔が時か、言の葉に呪詛はない、されど拒む機を掬うては花が散る。もはや次はない」

酔狂:「――ただ、あなたがひたすらに美しいだけなのだ」

語り部:酔狂はそうそうと踵を返そうと焦燥を飲み込もうと目をつむる。しかし瞼はおちず四肢は動かぬ。美女は虚ろに近づく。肝を冷やすも死期の訪れはなく、願わくばまだ四季折々を見たいと乞うほどのものはない。寄れば寄るほど線露わ、夜に咲く白蓮は頬を染めて星が保証人。

美女:「ガイストに害すとは解せぬ、帰せぬぞな、返し針に金縛りまでに。きらびやかな言霊は我を弄べぬ。持ち運べる安らぎはお主が良い。宵は短いがよりは未来まで。稲荷の面を脱げよ、我の漁(いさ)りに捧げよ」

語り部:決まり手は捨て台詞、酔狂の推敲されぬ僅かな愛が美女を射抜いた。言わずもがな賽は半にも丁にも化けた。その後、二人の行く末を知るものも記すものも真偽もわからぬ。

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コメント
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一猫
おぉ、このシナリオを最近練習してるのですが、中々雰囲気がでず……! 百舌鳥さんのような渋さによく合った作品ではと思います!!
返信
2021/05/31 10:38:42
百舌鳥(もず)
Mahoさん、聴いてくださってありがとうございます!! 自分史上1、2を争う「エエ声」で頑張ろうと思ってやらせて頂いたので、お褒め頂き…もう感無量です。 Mahoさんもこの作品を! Mahoさんのお声ならスッッゴイ雰囲気出ますよ〜(*´∀`*) 特に美女は確実に…。 楽しみです(((o(*゚▽゚*)o)))