いつもご静聴ありがとうございます。
朗読第19弾、お届けします。
いつもお世話になっている筆先ちひろさんの『三月十一日』という作品です。
言わずもがな、『あの日』です。
代々木アニメーション学院仙台校在籍時、陸奥の同期のほとんどが向こう出身でした。
東京に出てきて、出演した舞台の記録映像をもらう度に、母校に顔を出していました。
あの出来事の後に向こうに行ったとき、駅周辺の様子を見て、言葉を失いました。
時間の概念はそこになく、ただ、文字通り『一瞬』だったのだろうと、その場にいなかった自分でもわかりました。
今回、サムネイルを意図的に真っ暗にしました。
皆さま、どうか、目を瞑りながら、これを聴いてください。そして、心にしっかり刻んでいただきたい。
時間をかけて築き上げたものでも、失うのは一瞬。ほんの一瞬。なにがきっかけでそうなるか、それは誰にもわからない、予想もできない。人は自然の前では、かくも無力です。
それでも一人一人が前を向いて、今を、今日を、力一杯生きています。
忘れてはならないことが、世の中にはたくさんあります。それを伝えていくことは、生きている我々の役目なのです。
『三月十一日』筆先ちひろ
筆先の世界( https://hudesaki.com )