世人の愚なるや、老少不定の境に於いて、
千秋万歳の執を成す。
知足安分に生くるべし。
柚坂明都氏作『自己都合』をお届けします。
実際の本はコチラ。
https://fineblogs213.com/personal-circumstances/
初めて読んだ時の感想は
「これは落語の死神では…?」でした。
※私はシナリオ部広報ラジオの作者の意図を敢えて聞かずに作っています。
とは言え柚坂さんは作品に込める方なので、決して明言はせず読み手の想像に委ねていると思います。
先般載せた「落語〜死神〜」を氏が聞かれたのかどうかは分かりませんが、喋り口も落語調ですのでやらない訳には行かないと思い立ち、割と突貫で作りました。(総制作時間4時間程)
以下は私個人の解釈です。
場所は恐らく生と死の狭間なんだと思います。
三途の川と言うよりは賽の河原なのかなと。(サムネイルが川っぽいのは良いのが見つからなかったから)
ずぶ濡れなのはたぶん寿命ではなく不意に亡くなってしまった若者(学生)…辺りで突然あの世手前に叩き落とされたかなんかしたのでしょう。
だから焚き火と言うか命の篝火のようなものがまだ燃えている(この辺が死神っぽく感じる)
とまあ、そんな風に思い制作をしてます。
冒頭はその「不意」を表してます。
本には無い部分で完全に私の自己都合です(笑)
ジャンプの最新号を楽しみにウキウキみたいな感じなんだと思いますきっと。
自分は作風として"死について分かりやすい表現を使いたく無い"ので、敢えてそうした音を入れておりません。
向かってくる車の音にウーハーが効いたような曲を入れているのは偏見ですが批判している訳ではありません。
(交通マナーはしっかり守りましょう)
テーマが「焚き火」と言う事なのですけどシナリオ部初期から見ている自分としては、時間が経てばテーマ性が薄くなり作品性が濃くなるように思いましたのでサムネイルにもドラマにも焚き火感は強く出しておりません。
あくまでシナリオとドラマの、時にエッセンス、時にスパイスとしての焚き火と考えています。
それなので全編通して焚き火音は一部に使用しています。
同時に中盤あたりの曲には"ノイズ"が施されていて、聞きようによっては「焚き火のパチパチした音にも感じる」為、そのような意図で採用しました。
語り手ですが、やっているうちに同じく柚坂さん作の異端審問に出て来る"ガストーネ感"がセリフの端々にもあって、気付いたらそうなってました。
自然に喋ってたんですが「その事実を」と言うセリフの時に、気付きました(笑)
あとは相変わらずあちこちに細かい音を入れており、全て表記義務の無い、国内のフリーBGM、SEのサイトを利用しており、安定の古いスマホ編集です。
ホラーテイストな構成はここ最近良くして頂いているお方の影響が多大にあるような気がしますが……そのお陰ですんなりイメージング出来ました。
これが百舌鳥(ノナミノウスケ)の音の世界。
どうぞご想像ください。
参考までに私が掛けた落語の死神を置いておきます。
柚坂さん、今回も素敵な本をありがとうございます。